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糖質制限に対する誤解とは? 糖質の適切な摂取のすすめ。

こんにちは、にっしーです。
今回は、糖質についての記事になります。昨今の糖質制限ブームによって、すっかり世間ではダイエット=糖質カットという方程式が出来上がってしまいました。

しかし、本当に「糖質は悪」なのでしょうか。ダイエットをしている人に、「なぜ糖質カットをしているか?」話を聞くと、以下の4つのパターンが良く出てきます。

・なんだか良くわからないけど、糖質をカットすると痩せると聞いたからやっている。
・やってみたら確かに体重が(一時的に)落ちたから続けている。
・糖質カットを謳う商品があるので、糖質が良くないものだと思っている。
・お菓子やお酒を飲むので、その代わりにご飯を抜いている。

この記事では、皆さんの持つ糖質への誤解を正し、糖質の適切な摂取についてお話ししていきます。糖質を上手に活用する事でダイエットや健康の維持・向上のお手伝いが出来たら嬉しいです。

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糖質に対する誤解の整理

誤解① 糖質は太る。

確かに糖質の摂りすぎは太ります。ですが、太る栄養素は糖質だけではありません。
大原則として、人は1日に消費するカロリー(エネルギー)よりも、食べるカロリーが多くなった時に太ります。

カロリーを持つ栄養素は3大栄養素の「タンパク質:脂質:糖質」です。
1g当たりでそれぞれが持つカロリーは以下のようになっており、

・タンパク質→4キロカロリー
・脂質→9キロカロリー
・糖質→4キロカロリー

実は、糖質よりも脂質の方が2倍以上太りやすい事がわかります。

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脂質の摂取が適正量の人が、過度に摂取している糖質だけを少なくする。ということであればOK!なのですが、多く見受けるのは「脂質の摂取が過剰なまま、糖質だけをカットしている」というケースです。

例えば、【糖質カット】を謳う商品の中には、糖質はカットしているが、実はその変わりに脂質が多い商品があったりもします(あくまでも推測ですが、味などをカバーするためかもしれません)。

ですので、糖質カットの商品を見かけたら、印字されている栄養成分表を見て、他の商品とのカロリーの違いを比較してみる事も重要です。

f:id:bodybase:20220225203252j:plainちなみにケーキは糖質だけでなく、脂質もたっぷり含まれています。

 

誤解② 糖質は脂肪に変わる。

糖質は体のエネルギーとして使われ、余った分が脂肪になります。その為、糖質をとると脂肪になるというのは言葉としては正しいのですが、糖質が脂肪に変わるということではなく、「過剰に摂取して余った分が脂肪に変わる」という部分が大事なのです。

後述でお話しする、糖質の適正量を意識した摂取が重要となります。

また、糖質に比較して脂質はその殆どが脂肪として蓄えられます。「間接的に脂肪になる糖質」と、「直接的に脂肪になる脂質」。どちらの方がより脂肪として蓄積されやすいのかは明白ですよね。

 

誤解③ お酒や甘い物を飲み食いする代わりに炭水化物を控えれば問題ない。

お酒や甘い物のを飲み食いする。その代わりに、炭水化物(糖質+食物繊維で出来ています)を控えるのは、カロリーの調整を行うという点ではアリな方法です。ですが、あくまでカロリー調整としては、です。

お酒と甘い物のデメリットを挙げると、

・お酒は筋肉の合成を3割程度、阻害すると言われています。

・お菓子やフルーツは、炭水化物の糖質と比べると3倍程度、脂肪に置き換わりやすい特性があります。

上記の特性を踏まえると、炭水化物の代わりにお酒やお菓子をとると、同じカロリーだったとしても、より太りやすいという事になります。

お酒や甘い物を飲み食いする代わりに炭水化物を抜いている。それなのに太る。
このような方は、この特性のせいかもしれません。

※糖質と炭水化物の微妙な違いについては、最後の補足にて記載しています。

 

誤解④ 糖質制限は簡単に痩せる。

短期的にはその通りだと思います。糖質に比べて脂質は様々な食品に潜り込んでおり、どれが脂質なのかわからず避ける事が大変です。その点、炭水化物(米、パン、麺、芋)や糖質(お菓子、フルーツ、ジュース)は分かりやすく、(短期間であれば)制限しやすいのでこんなに流行したのかなと個人的には思っています。ただし、短期間であれば!です。長期的な目線でみれば、この先も永遠に炭水化物をとらないのか?デートや旅行、頂き物で甘い物やお酒を出された時に食べないのか。

・・・といえば、食べる人がほとんどだと思うので、糖質をとっても太らないような生活スタイルを築き上げる事の方が重要だと思います。

食べないで痩せた体は、食べるようになればその分太ります。

 

糖質の機能とは

①糖質は体にとっての重要なエネルギー源になります。

②糖質は間接的に筋肉の分解を抑え、太りにくい体や、スタイルの良い体(筋肉)を保つのに役立ちます。

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人間の体はエネルギーがなければ動けません。
糖質カットをしている人が動けるのは、糖新生といって「筋肉と脂肪を分解してエネルギー源にしている」からなのです。

糖質制限は、この糖新生を利用して脂肪をエネルギーに変え、脂肪を減らして痩せるのですが、人間の体は脂肪よりも筋肉の方が削れやすく、糖質制限をしすぎると多くの筋肉を失う事になります。

筋肉は失うのはすぐ。一方で、筋肉をつけるのには多くの時間と努力を必要とします。
筋肉を失えば、消費するカロリーが減ってしまうので、食べれば直ぐに太る体になり、肉は下に垂れてプロポーションや姿勢が乱れます。

体型にコンプレックスを抱えている人の多くは、体重を楽して減少させるため、糖質カットなどの食べない系ダイエットを行い、筋肉を削り体重を落としてきた結果、「昔のように直ぐに痩せなくなった」「昔と同じ食事内容なのに太るようになった」そんなパターンが多いと感じています。

 

糖質の適正な摂取量について

それでは、どれ位の糖質を摂取する事が望ましいのでしょうか。厚生労働省「日本人の食事摂取基準(2020年版)」を引用すると、1日の摂取カロリーの50~60%が炭水化物(糖質+食物繊維)である事が推奨されています。

大原則として、人は1日に消費するカロリー(エネルギー)よりも、食べるカロリーが多くなった時に太ると説明しました。

例として、人が仰向けで寝ているだけで1日に消費するカロリー(これを基礎代謝量と言います)は、下記のような数値になります。

・30~40代の68㎏の男性で約1530kcal

・30~40代の53㎏の女性で約1150kcal
※厚生労働省 Eヘルスネットより。※個人差があります。

この数値に、活動量(仰向けで寝ている以外の活動)などを加味すると、下記くらいの消費をしている事が多いと思います。

・30~40代の68㎏の男性で約2300kcal

・30~40代の53㎏の女性で約1725kcal

つまり、上記のカロリーよりも摂取するカロリーが少なければ人は痩せるという事になります。

仮にダイエットをする女性で1日1500kcalの摂取を目指すのであれば、その50~60%となる1日750~900kcalを炭水化物で摂取する事になります。

糖質は1gで4kcalのカロリーを持っているので、上記の数字を÷4kcalすると、、、
1日187.5~225gの炭水化物の摂取が基準になります。

お米1食150gで約50gの炭水化物が摂取できるので、1日3杯と+少しの炭水化物は摂取しても大丈夫だとわかります。

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※もちろん、生活習慣や目的(例えばアスリート等)によって、この基準値から外れる人もいます

 

~最後に~

いかがでしたでしょうか。数字や計算が多くて固く苦しく感じるかもしれませんが、「糖質は決して悪ではなく、適切に摂取することが大事である」このことを日々の食生活の中で意識してみることから初めてください。結果として皆様のダイエットや健康維持向上のサポートに繋がりましたら嬉しいです。

最後までご覧いただき、ありがとうございました!


糖質と炭水化物は違うの?と思った方に向けて補足を付け加えておきます👇

~糖質と炭水化物の関係についての補足~

炭水化物(米、パン、麺、芋等)は糖質と食物繊維から出来ています。糖質=炭水化物と捉えても良いのですが厳密には違います。

炭水化物は糖質(砂糖など)と違い、食物繊維を含んでいるので、例えば炭水化物制限をした人は、食物繊維の摂取が少なくなります。野菜をしっかりとっていない+炭水化物まで摂取が少なくなると、食物繊維不足で便秘になりやすくなる等の弊害が起こります。

通常の食事で糖質をとる場合、砂糖ではなく炭水化物から糖分を摂取する事が多いので、厚生労働省の指標でも糖質は炭水化物という形で出されています。

 

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