皆さんこんにちは、はぎーです!今回はデッドリフトと首の筋肉痛に関するお話です。下半身や背中を効率よく鍛えることができるデッドリフトですが、翌日に首周りに強い筋肉痛がきた経験はありませんか?
トレーニング後に筋肉痛がくると「しっかり効かせられたな!」と嬉しくなりますが、筋肉痛の中にも「きてほしくない筋肉痛」があります。デッドリフトで首周りにくる筋肉痛もそのひとつです。
首に強い筋肉痛がきている方は、フォームを一度見直してみるサインかもしれません!
今回の記事では、デッドリフトで首周りに強い筋肉痛がきてしまう理由と、そんな方におススメの改善エクササイズをご紹介していきます!
胸椎と肩甲骨の関係について
首周りに筋肉痛がくる要因について理解するためには、胸椎(胸エリアの背骨)と肩甲骨の関係について知っておく必要があります。ハピネスの記事では幾度となく登場している部分ですが、それだけ大切な部分ですので、おさらいしましょう!(ハピネスが初めての方も、重要なポイントになりますのでご覧ください)
人間の身体には「動かすべき関節」と「安定させるべき関節」の2つがあります。
この2つの関節が、決められた役割を果たすことが正しい動作の基本となり、トレーニングにおいては正しいフォームの習得やケガの予防に繋がります。
一方で、「動かすべき関節」と「安定させるべき関節」の関係性がくずれてしまうと、間違ったフォームや怪我に繋がってしまいます。ここを理解して頂いた上で、胸椎と肩甲骨の役割を見ていきましょう。
デッドリフトでは...
・胸椎は「動かすべき関節」=伸展させる(胸を張る)
・肩甲骨は「安定させるべき関節」=正しい位置に安定する
になります。
この関係が崩れると、デッドリフトの場合は首周りの筋肉痛などのトラブルに繋がってしまいます。
胸が張れていないことが原因?
では、なぜ胸椎(動かすべき関節)と肩甲骨(安定させるべき関節)の関係が崩れてしまうと、首周りの筋肉痛に繋がってしまうのか?
しっかりと胸を張る(胸椎を伸展する)ことができず、肩甲骨を正しい位置で安定できていない。この点が理由として考えられます(以下より、胸を張ること=胸椎伸展と記載します)
デッドリフトは胸椎伸展をして肩甲骨を安定させ、上半身を前に倒していく種目です。
⇒主に刺激が入る部位としては、腿の後ろ側やお尻、背中
この時に胸椎伸展が不十分だと、肩甲骨も正しい位置で安定することができず、肩がすくみやすくなってしまいます。”肩がすくむ”ということは、言い換えると首周りの筋肉を過剰に使っているということです。
たとえば40㎏でのデッドリフトでは、手にはその分の重りがぶら下がっている状態です。この状態で胸椎が伸展できないと肩がすくんでしまうため、首周りの筋肉で40㎏の重りを支え続けなければならず、常に負担がかかり続けている。ということになるのです。
以上が、首に筋肉痛がきてしまう理由となります。
胸椎伸展と肩甲骨の安定は意外と難しい…
ではなぜ、
・胸椎伸展ができなくなってしまうのか?
・肩甲骨が正しい位置で安定しないのか?
これらについてご説明してまいります。
現代の生活を考えると、胸椎伸展させて肩甲骨を正しい位置で安定させることは簡単ではありません。理由は、デスクワークが多かったり、スマホを触る時間が長かったりすることによる猫背姿勢です。
長時間の猫背姿勢により、胸回りの筋肉を硬くし、胸椎伸展の柔軟性が無くなってしまうのです。
また、肩甲骨の安定に大切な背中側の筋肉を使いにくい状態にもしてしまいます。
このような状態でデッドリフトをしようとしても、なかなか上手くはいきません。
デッドリフトのフォーム改善エクササイズ
ここからは改善編!! ということで、正しいデッドリフトのために必要なことを以下の順番でおこなっていきましょう!
Step①しっかり胸椎伸展ができているかのチェック!!
Step②猫背姿勢によって失われた、胸椎伸展の柔軟性+胸回りの硬さを取る!!
Step③背中側の筋肉を呼び起こし、肩甲骨を安定させやすくする!!
①胸椎伸展ができているかチェック!
まずは、胸椎伸展ができるか?以下の方法でチェックをしていきましょう。
★ウォールシットリーチ
①壁にお尻、背中、肩、後頭部をつけてあぐらをかきます。
②手にタオルを持ち、腕を写真のような形にセットします。この時、肘と手の甲も壁にぴったりとつけましょう。
③壁につけている部位が離れないように、腕を上下に動かします。
👇結果
壁からどこも離れず実施できた方は合格!!
⇒しっかりと胸椎伸展ができており、デッドリフトも正しいフォームで行うことができると思われます。
~NG~
下の写真のように頭や肘、肩や手の甲が壁から離れてしまう場合はNGです...このようになってしまう方は、次に紹介するエクササイズを試してみてください!
②胸椎伸展と胸周りの硬さを取るエクササイズ
以下の2種目をおこない、胸椎伸展の硬さと、胸周りの硬さを取っていきましょう!
★仰向けソラシックエクステンション(胸椎伸展の柔軟性向上)
①肩甲骨の下辺りにフォームローラーやストレッチポールを敷いて、左写真のような体勢になります。
※フォームローラーやストレッチポールがない場合は、タオルでもOKです!
②息を吐きながら、ゆっくりと胸を反らせていきましょう(※お尻は床から離さずに、背中でアーチを作るイメージです)。①→②を10回程度繰り返しましょう!
★ソラシックローテーション(胸回りの柔軟性向上)
①頭に枕やクッションを敷き、写真のような体勢になります。②息を吐きながら、胸をひねりましょう。目線は指先を見ながら、膝が浮かない範囲で動かします。左右10回ずつを目安に行いましょう。
ここまでで、胸椎が柔らかくなるはずです。
続いては、肩甲骨を安定させるために背中の筋肉を起こしてあげましょう!
★4Pソラシックエクステンション(背中の筋肉の活性化①)
①背中を丸めて写真のような体勢になり、息を吐きながら胸を反らせていきます。これを繰り返し行います。
肩甲骨をお尻に近づけるイメージでおこない、丸印の辺りに力が入っていればOKです。
回数は10回ほど行いましょう。
★コブラ(背中の筋肉の活性化②)
①うつ伏せの状態から、胸をそらせていきます。さきほどの4Pソラシックエクステンション同様、肩甲骨はお尻に近づけるようなイメージでおこない、同じ場所に力が入っていればOKです。
以上のエクササイズを、お風呂上りや仕事の休憩中、トレーニング前など、継続して実施をしてみてください!しばらく実践した後に、最初の「ウォールシットリーチ」を試してみると、やりやすくなってる感覚があるかと思います。
いかがでしたでしょうか?
胸椎伸展が上手くできない=良いデットリフトはできません。今回の記事を参考に、皆さんの胸が張りやすくなればうれしいです!是非実践してみてください!
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