皆さんこんにちは!たくにぃです!今回の記事は便秘についてです。
みなさんは、【便秘の原因】と聞いて何を思い浮かべますか?
「腸内環境に問題が発生している」あたりが多く挙がってきそうですね!便秘には◯◯といった食品やサプリメントのCMが1年中流れていますので…
もちろん間違いではありませんし、それらによって改善する方も多くいると思います。一方で「それでもなかなか改善しない...」と、お困りの方もいるかと思います。実は、改善しない方は便秘になった時に大切なアプローチの順番を間違えている可能性が考えられます。
そこで今回は、
・便秘になる流れ
・便秘の時に踏むべき3つのステップ(取り組む順番)
についてお伝えしていきたいと思います。便秘に悩んでいる方は、ぜひご一読ください!
※便秘の原因には、内臓系の疾患が関わっている可能性があります。今回は、内臓系の疾患がない、健康的な一般成人の方が便秘になった場合の情報をお伝えしていきたいと思います。
排便までの流れ
まずは「便秘とはどんな状態を指すのか」についてですが、今回は「便を十分に、かつ快適に出し切れない状態」と定義付けてお話ししていきたいと思います。
1)通常、食べたものは胃や腸で消化され、
2)水分の多い液状で大腸に入り、
3)大腸で水分が吸収されて固形化して肛門へと移動していき、
4)そして...排便される。
このような流れです。しかし、何かしらの問題が発生し、この過程がスムーズに行かなくなると「便秘」の状態になってしまいます。
症状としては、以下のようなものがあります。
・おなかが張って苦しい
・腹痛
・食欲不振
なぜ便秘になるの?
便秘の原因は様々ありますが、冒頭でもお伝えした通り、今回は内臓系の疾患がない、健康的な一般成人の方が便秘になった場合の原因に絞ってお話ししていきます。
原因1 善玉菌・食物繊維の不足
まずは、善玉菌の不足と不活性です。
腸内環境を良くする!と言えば有名なのが、皆さんも良く耳にする「善玉菌」ですね。善玉菌は、腸に辿り着いた栄養素の分解・吸収を促す役割があります。そのため、善玉菌が多い&しっかり働いてくれると栄養の分解・吸収が促進されます。
逆に、善玉菌が少ない&働いてくれないと、栄養素の分解・吸収機能が低下して、消化吸収できなかったものが、大腸へと移動していき便秘につながってしまいます。
また、便秘と言われてもう一つ思い浮かぶのは食物繊維の不足ではないでしょうか。食物繊維(特に水溶性食物繊維)は簡単に言うと、「善玉菌の餌」となります。上述した通り、便秘の改善には善玉菌が元気に働いてくれる必要があるため、その餌となる食物繊維は大切です。
私たちも、「ご飯抜きで一日中働け!」と言われても、やる気も出ないですよね??
原因2 自立神経の乱れ
続いてが自立神経の問題です。
あまり関連が無いようにも思いますが、実はとても関係性が深いです。なぜならば、腸の働きは自律神経に支配されているからです。
なるほど~。。。で、自律神経って何?どんな役割があるの?
と思う方が多いと思いますので、まずは自律神経について簡単に解説いたします!
~自立神経の主な役割~
以下のように、2つの自律神経があり、それぞれ役割が異なります。
■交感神経
⇒血圧の上昇、心拍数の上昇、筋肉の収縮、発汗など
■副交感神経
⇒血圧の低下、心拍数の低下、筋肉の弛緩、発汗を抑えるなど
お気づきのように互いが相反する関係なのですが、このうち副交感神経が優位になると、腸をはじめとした「内臓器に活動してね~」という指令が送られて、活発に働き始めます。
しかし、様々な理由で慢性的に交感神経の方が優位になってしまっている場合は、いくら善玉菌を増やしても、善玉菌の餌となる食物繊維を増やしても、そもそもの「指令が送られない」ため、腸は活発に働けず、便秘をうまく改善することができません。
余談ではありますが、もちろん交感神経が悪というわけではありません。運動するときや、やる気を出すときには交感神経を優位にする必要がありますので。
大切なのは、バランスということですね。
では本題に話を戻して...
このため、善玉菌を増やすヨーグルトや納豆、食物繊維の豊富な海藻類、キノコ類、玄米ご飯などを食べているのに改善されない場合は、この自律神経に問題がある可能性があります。
以下の項目に思い当たる節がある場合は、少なからず自律神経の乱れが起こっている可能性があります。
✓ a)忙しい日が続き、疲れが溜まっている
✓ b)睡眠時間が短い
✓ c)心的ストレスが多い
このような状態が続いている場合、交感神経が優位な状態が長くなるため、その間の腸の働きは低下したままとなってしまいます。
便秘に悩んでおり、上記のいずれかに当てはまる方は、栄養面でなんとかしようとする前に、まずは自律神経を乱している問題に対して対応していくことが優先となります。
これらを踏まえて、次の章では「効率よく便秘を改善していくための方法」をお伝えしていきます。
効率よく便秘を改善していくための3ステップ
先程(+冒頭)でもお伝えした通り、便秘を改善するためにはアプローチをする順番が大切です。
先程の話に戻ると、善玉菌の活性化させようとして、善玉菌の餌となる食物繊維を食べも、自律神経が整っていないと意味がありません。
ですので、以下のようなステップで意識して進めることが大切です。
★ステップ1★
‘‘自律神経を整え、内臓の機能を正常化させる‘‘
⇓
★ステップ2★
‘‘食物繊維を意識して摂取する‘‘
⇓
★ステップ3★
‘‘善玉菌を増やす栄養素を摂る‘‘
それでは、それぞれの中身の説明に入っていきます。
★ステップ1★ 自律神経を整え、内臓の機能を正常化させる
まずは内臓系が正常に働ける状態=副交感神経の働きやすい環境づくりからです。
特に、便秘の原因2のa,b,cのいずれかに当てはまっている場合や、栄養面で便秘の改善が見られない方は要チェックです。
※根本的なストレスの原因が仕事や家庭にある場合、対処療法とはなってしまいますが、できることから取り入れてみましょう!
◆根本的なストレス原因例
・この時期はどうしても忙しく睡眠時間が短くなってしまう!
・子供が小さいため夜泣きしてどうしても途中で起こされしまう。
このような場合は、原因を改善することはなかなかできませんが、対処療法をすることはできます!
~腹式呼吸で副交感神経にスイッチオン!!~
唯一、意図的に副交感神経のスイッチを入れることのできる運動が、腹式呼吸です。
深く長い腹式呼吸により肋骨をしっかり動かすことで、副交感神経のスイッチを入れることができます。
特に「息を吐く時間」が短くなっている方が多いので、ろっ骨に手を添えて、ろっ骨の動きを感じながら「10秒かけて吐く」を意識して見ましょう!
さらに、デスクワークなどでずっと座りっぱなしの方は、ろっ骨の動きが悪くなっている可能性が高いので、ぜひ仕事の合間に、背筋を伸ばしてから実施してみてください!
【やり方】
ゆっくり深く息を吸う→10秒かけて吐くを5回
仕事中、1時間に1回実施できたら理想です!
~睡眠時間を長くしましょう!!~
運動ではありませんが、睡眠もまた副交感神経をオンにする作用があります。
寝ることによって重力から解放される。これにより、リラックスモード(副交感神経を優位)にすることができます。
もちろん睡眠の質も大切ですが、仕事が忙しくて睡眠が短くなっている方は、まずは今より30分でも良いので、「量」を増やすことから始めてみましょう!
腹式呼吸と組み合わせると、より効果的なので、ぜひ横になってからゆっくり腹式呼吸を行なってみてください!そしてそのまま夢の中へ・・・
良質な睡眠については、以下の記事で詳しくとりあげています。
★ステップ2★ 食物繊維を意識して食べましょう
栄養へのアプローチとしては、まず善玉菌の餌となる食物繊維を意識して食べることから始めましょう。
それによって今いる善玉菌が元気に働ける環境が作られます。食品としては以下のようなものを摂ることをお勧めします。
◆おススメの食品
野菜、キノコ類、海藻類、穀物類(玄米・大麦など)などの水溶性食物繊維
★ステップ3★ 善玉菌自体を増やしましょう
食物繊維による餌がたくさんある環境がつくられたところで、最後は善玉と呼ばれる、乳酸菌、酪酸菌、ビフィズス菌そのものを増やす作業に入ります。
餌が豊富にある環境ですので、新入りの善玉菌たちも元気に働くことができます。これによって、腸内での消化吸収が正常化して、便秘の改善につながっていきます。
食品としましては、以下のようなものが良いです。
◆おススメ食品
ヨーグルトやヤクルト、味噌や納豆などの発酵食品
なお、ステップ2と3は同時に行っても問題ありません。
ただし!! そもそもの餌が不足している状況でいくら善玉菌を増やしても、活動してもらえないため、②ありきで③に取り組むことが重要です。
おわりに…
便秘の時に取るべきステップについて、ご理解いただけましたか?
他にも便秘の原因は「過度に栄養バランスが乱れた食事」「よく噛まずに食事をしている」「糖質制限ダイエット」などさまざまであり、個別のアプローチが必要なケースも多くありますが...
まずは基本として、今回ご紹介した3つのステップを意識して取り組み、その後の変化を見ていきましょう。
皆さまからのご要望がありましたら、さらに詳細編についても書いていきたいと思います。それではまた!
~関連する記事~