こんにちは!ハピネスライターのたくにぃです。
前回のベンチプレスの記事では「必須条件!!である、肩甲骨の安定性」についてお話ししました。ご覧になられましたか?
バーベルの軌道が安定しない!などでお悩みの方はまずはこちらの記事をご覧くださいね!
ベンチプレスの必須条件!「肩甲骨の安定性」とは!? - ハピネス
前回の記事を少しおさらいすると、、、
ーーーーーーーーーーーーーーーー
・ベンチプレスの際には、肩甲骨の安定(=肩甲骨が過剰に動かないようにコントロールすること)が重要
・肩甲骨を下制&内転した位置でキープすることで、腕の動きを安定させることができる。
・そのためには、以下の2つがポイントとなる。
⇒①胸椎の伸展 (背骨を反ること)
⇒②僧帽筋下部&前鋸筋の活性化
ーーーーーーーーーーーーーーーー
しかし!肩甲骨の位置を理解して、実際にベンチプレスをやってみたものの、「動作中に肩甲骨がズレやすい、、、」「安定させておくのが大変、、、」という方もいらっしゃるかと思います。
肩甲骨を安定させたくても、そもそもの胸椎の柔軟性に問題があると、無理やり筋肉で肩甲骨を下制&内転ポジションにもっていくことになるので、「肩甲骨がズレやすい」「安定させておくのが大変」というような問題が生じやすくなるのです。
例えば、2人で共同作業しなければできない仕事なのに、1人がサボっていたら当然もう一人の負担が増加します。それではうまくいきませんよね??ベンチプレスにおいて肩甲骨を安定させるためには、「胸椎」と「下部僧帽筋&前鋸筋」、この2つの共同作業が大切なのです。
ということで今回は、ベンチプレスの際に胸椎がサボっていないか?!“そもそも胸椎の伸展はちゃんとできますか?”という点から肩甲骨の安定を見直していきます!
そもそも、胸椎の伸展とは?
まずは胸椎についてもう少し理解しておきましょう!
くどいようですが、胸椎伸展とは簡単に言うと“背骨を反ること”です。
その胸椎とは背骨のどこのエリアかと言いますと、肩甲骨があるエリア+αとなります。
普段、この胸椎は身体への重力負荷を軽減するために若干屈曲している(丸まっている)のですが、骨の構造上、約20度伸展することが可能となっています(20度伸展することによって、背骨がまっすぐになります)。
ここをしっかり伸展することができれば、ベンチプレスの際に肩甲骨を楽に安定させることができます。つまり2人の共同作業がうまくいっている状況になるということです。
しかし、現代社会は胸椎を屈曲方向に誘導するものばかりで、そう簡単ではありません。
デスクワーク中心の仕事、車通勤、電車の中でスマホをいじりっぱなし、そして家に帰ってもスマホ、、、と時代と共に1日の中で胸椎を伸展する機会が減少し、その結果、胸椎屈曲(背骨の丸まり)は進行し、胸椎伸展の機能は退化。いざ伸展しようとしても「あれ?できない、、、」という人が増えているのです。
ヒトは優秀な生き物です。普段の生活環境に適応し、使わない機能は退化させます。そうして気付かぬうちに姿勢はどんどん崩れていき、体の不調が出てきて初めて、自分の身体の問題に気付かされるのです。
話のスケールがどんどん大きくなってきてしますので、ここらで話を戻しますが、ベンチプレスで肩甲骨を安定するやり方はわかっても、動作中のうまく安定しない方は、そもそも自分の胸椎がちゃんと伸展できるのかをチェックしてみることをお勧めします!
胸椎伸展をセルフチェックしてみよう!
ということで、まずは自身の胸椎の可動域をチェックしてみましょう!!
【チェック方法】
1.まずは壁を見つけましょう!(笑)
2.あぐらになり、お尻、腰、背中、後頭部を壁にくっつけます。
👇
👇
👇
【結果】
以下のような場合は不合格!つまり胸椎が伸展できていないことになります。
・腰に隙間がある
・顎が上がってしまっている
・そもそもこの姿勢が取れない
・この姿勢がキツイと感じる
いかがでしょうか。こんなの楽勝!と思っていた方も、いざやってみると意外とできなかったのではないでしょうか??
つまり、ここを改善することができれば、ベンチプレスはもっと良くなります。伸びしろですねぇ〜!
ベンチプレスの前におすすめの胸椎伸展エクササイズ
ということで、ここからはそんな皆さまにお勧めのエクササイズを紹介していきます!
①ソラシックエクステンション
1.体育座りになり、肩甲骨の下にストレッチポールを当てる。
2.息を吐きながら、当たっている場所を支点にして背骨を反っていく。
3.ある程度反った位置で3回深呼吸をする。
これを5回繰り返します(1回毎に少しずつ反る距離が伸びていくことが理想)。
<ポイント>
・腰を反らない
・無理に反ろうとしない
②ソラシックローテーション
1.横向きになり写真のような姿勢を取る(頭の下に枕などを置き、首を真っ直ぐにする)。
2.背筋を伸ばしたまま、反対側の床に向かって向けを腕〜胸を開いていく。
開いた位置で3回深い深呼吸をする。
これを左右それぞれ5回繰り返します(1回毎に少しずつ反る距離が伸びていくことが理想)。
<ポイント>
・肩をすくめない
・胸を張り、背骨回すイメージで動かしていく
③ソラシックエクシテンション(ランバーロック)
1.写真のような姿勢になる。(お尻と踵はつけておく)
2.手で軽く床を押しながら、背骨を丸める。
3.手で床を押しながら、背骨を反っていく。この位置で3回深呼吸をする。
これを5回繰り返します。
<ポイント>
・反る際は、肩を下げ、胸を張るイメージで行う。
・背中の筋肉の収縮感(ぎゅっと寄るイメージ)が出てきたら理想的。
3つのエクササイズが終了したら、そのままベンチプレスを行なってみてください!
きっと肩甲骨の安定感に変化を感じると思います!
最後に。腰椎伸展はトレーニングの必須動作
いかがでしたか?チェックで問題が発覚した方は、ベンチプレス前のウォーミングアップとして、ご紹介したエクササイズを行うことをお勧めします!
また、胸椎の伸展はベンチプレスだけでなく、他のウェイトトレーニングの際にも必須の動作であり、トレーニングの質を高めるのはもちろん、腰痛や肩痛の予防にも重要です。ちなみに前回の【極める】の記事では、デッドリフトの際に生じる腰痛と胸椎伸展との関連性についてお伝えしました。
痛みはないからと、身体機能の問題から目を背けてトレーニングをすることは、傷害への階段を一歩ずつ登っていることと同じです。
気づいてないかもしれませんが、筋肉や関節は悲しんでますよ!!(トレーニング後にちゃんと栄養を摂取しないと筋肉が悲しむのはご存じですよね??それと一緒です)
充実したトレーニングライフを送るためにも、そのために必要な知識と技術を身につけましょう!
それではまた!
~関連する記事~